子安宣邦氏は : 靖国神社の遊就館が掲げる「戦役事変別合祀」を構成させるためには、生者が「英霊として死者を選別し、祭神として祀るためにはともかくも歴史解釈と歴史観」が必要であることを述べられている。この、氏が捉えている「選別」とは、即ち生きているものが「意味づけることのできない無数の戦争による死者たちを負」う宿命がある、という一人の人の内在的意識によって構成された核心的な問題に他ならない。(『国家と祭祀:国家神道の現在』を参照)
ところで、10月17日に発足した「台湾油症被害者支持協会」の『協会規定草案』の総則・第三条・第一項には:「油症被害者及び其の後代の身分及び保証と其の権益を確認する」(2009/06/21) ことが明記されている。この第三条とは活動の主旨を述べた、言い換えれば組織の存在目的を規定している箇所であり、其の第一項に、明確に「身分確認」が謳われているのである。
さて、協会の理事たちは、この第一項をめぐって今後繰り広げられる現実不妊の問題をどのように「意味づける」のだろうか。このことは、これから協会が活動してゆく上で重要な「意味」をもつことだけは間違いない。この第一項を実体化してやまない一群の会員と、それを抽象的な運動原理として捉える一群の会員との間に伏在してゆく相容れない対立を、理事たちは果たして「民主」的手法を用いて会員を「選別」し始めるのかどうか・・・、この第一項の「意味づけ」こそが、まさに今後の被害者救済事業の焦点になることだけは間違いない。
台湾大学 歴史学研究所
回覆刪除戸倉恒信 様
はじめまして私は長崎県五島市で活動を行っている「カネミ油症を考えるワークショッ
プ」の塩竃憲治(しおがまけんじ)と申します。
この度、中尾慶子先生から連絡があり、油症を基にした劇の台本を送付していただきたい
との連絡がありました。
微力ながらお力になればと思いご連絡しました。日本国内のみに限らずこのような活動が
世界中に広がっていくことは私たちにとっても大きな進展です。
そこで、台本、並びに劇のもととなった中学生が作成した紙芝居も一緒に添付ファイルで送
付したいのですが、どのようにしたらよろしいでしょうか? お返事よろしくお願いしま
す。 事務局長の宿輪さんからの許可も得ております。
「カネミ油症を考えるワークショップ」 事務局 塩竃憲治
(〒853-0052 長崎県五島市松山町75-4 五島市立福江中学校)
塩竃憲治さま
回覆刪除大変恐れ入りますが、下記のメールアドレスにご送付ください。
douis@ms53.hinet.net
なにとぞ宜しくお願いいたします。
戸倉恒信
塩竃憲治さま
回覆刪除台本、確かに受け取りました。やはり「シーン19」にいう認定/未認定が、現在進行形の「問題」で
あることがよく分かります。ぜひ参考にさせていただきます。ありがとうございました。
戸倉